平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を、当学会から推薦した北村貴司先生が受賞されました。

平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を、当学会から推薦した北村貴司先生が受賞されました。お慶び申し上げます。


氏名:北村 貴司 先生
所属:マサチューセッツ工科大学・理研MIT神経回路遺伝学研究センター 
研究業績:記憶学習を司る脳神経回路メカニズムの研究
 
 
 
 
 エピソード記憶の形成には、「いつ」「どこで」「何が」という情報が必要であるが、これらの各情報が、どのように大脳嗅内皮質-海馬間の神経回路内で符号化されるのか、分子マーカーを基盤とした神経回路レベルでの理解は殆ど進んでいなかった。 
 氏は、分子マーカーを利用し、細胞種特異的に各神経細胞群を標識・操作することで、げっ歯類の脳神経回路内で新規の神経細胞群「アイランドセル」を発見した。更に、「いつ」「どこで」の記憶情報を司る神経細胞群とそれらの神経生理機構を発見した。
 本研究成果は、遺伝子情報をもとに細胞種を同定することにより、動物の種間を越えて、解剖学的、神経生理的、機能的情報を共有できることから、医学・臨床研究への橋渡し研究となり、人間のこころの理解や、精神神経疾患メカニズムの解明につながると期待される。                          

主要論文1:「Island cells control temporal association memory」Science誌、vol. 343(6173)、p896-901、2014年2月発表
主要論文2:「Entorhinal Cortical Ocean Cells Encode Specific Contexts and Drive Context-Specific Fear Memory」Neuron誌、vol. 23;87(6)、p1317-1331、 2015年9月発表