動物実験に関する日欧米3神経科学学会の共同声明

2011年7月11日

日本神経科学学会 会員各位

日本神経科学学会 会長 宮下保司
日本神経科学学会 動物実験委員会委員長 泰羅雅登
日本神経科学学会 国際連携委員会委員長 田中啓治

 暑さが増してまいりましたが、会員の皆様におかれましてはお元気で研究に励んでおられることと存じます。また、先の東日本大震災で被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さてこの度、日欧米の3神経科学学会が足並みをあわせ、動物実験に関する標記の共同声明を発表いたしましたので会員の皆様にお知らせいたします。

欧米においては動物権を主張する団体、動物愛護を訴える団体による動物実験に対する反対運動が強まり、なかには過激な行動にでる団体もある事はご存じのことと思います。幸い、日本においては欧米ほどの動物実験反対運動はありませんが、大手化粧品メーカーが自社での動物実験中止を発表するなど、動物実験を取り巻く環境は年々厳しくなりつつあります。

このような状況の中で、この共同声明は、動物実験に対する我々研究者のスタンスを明確にし、動物実験の有用性、社会に対する貢献を強調し、動物実験についての建設的な議論は望むが、過激な運動に対しては断固として戦うこと、また、一般市民に対する啓発活動を行うことを宣言しています。

2005年の動愛法改正後のさまざまな指針、規定の整備により、現在の日本の動物実験環境は研究者の自主管理のもと良好な状況にあります。今後、この状況を後退させることなく、よりよいものにするためには、自らが規範を示すという研究者自身の強い自覚が求められることは間違いありません。

今一度、この共同声明をお読みいただき、研究者としてどうあり、何をすべきかを考え、仲間と議論いただき、態度に表明し、行動に移していただければと存じます。

末筆になりますが、会員の皆様の研究のますますの発展をお祈り申し上げます。

神経科学学会員以外で動物実験に関わっておられる研究者の皆様にもお知らせいただければと存じます。